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長年付き添ってくれた妻に全ての財産を与えたい・・・:宮城県仙台市の司法書士・行政書士による遺言ガイド

長年付き添ってくれた妻に全ての財産を与えたい・・・

このような場面でお悩みではありませんか?

Aさん(81歳)は奥さんのBさん(76歳)と二人暮らしです。Aさん夫妻には2人の子ども(Cさん(56歳)、Dさん(54歳))がいますが、それぞれ独立して別のところに住んでいます。年に数回里帰りしてきますが、普段は密に連絡をとっているわけではありません。

Aさん名義の財産はAさん夫妻が住んでいる土地・建物と、いくばくかの預金があります。

Aさんは、自分の死後、奥さんが今の住まいで、苦労なく生活できるようにしたいと考えています。そこで、遺言で財産を奥様に受け継がせたいと考えて、相談にいらっしゃいました。

遺留分にご注意

Aさんの相続人はBさん、CさんとDさんです。相続人には相続分がありますので、現状のままでは相続が始まると、Bさんに相続財産の1/2、CさんとDさんにそれぞれ相続の財産の1/4が相続されます。ですので、Bさんに相続財産の全てを受け継がせたい場合、遺言を遺しておく必要があります。

ただ、単に「全ての財産をBに相続させる。」と遺言をすれば良いというわけではありません。兄弟姉妹以外の相続人には「遺留分」として守られた部分があり、遺言でも遺留分を侵害することは出来ません。遺留分は相続財産の1/2ですので、Cさんの遺留分(相続財産の1/2×相続分1/4=1/8)とDさんの遺留分(同じく1/8)を合わせた1/4の範囲では、あとから財産を取り返されてしまうおそれがあります。

そこで、全財産をBさんに相続させる遺言をするためには、CさんとDさんの理解を得ることが必要です。CさんとDさんはBさんの相続人でもありますので、いずれはCさんとDさんい財産は相続されます。きちんと説明をして、二人に納得してもらうようにしてください。

理解が得られたら、遺留分を放棄してもらうこともできます。遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可があれば相続前にできますので、予めCさんとDさんに遺留分を放棄してもらってもよいでしょう。これに対して、相続の開始前には相続放棄は出来ません。

一つの解決策

事前の同意が必須

遺留分を持っている相続人のCさんDさんに対しては、きちんと説明をしてBさんに全ての財産を相続させることを了解してもらいます。その上で、可能であれば、Aさんの住まいを管轄する家庭裁判所に、CさんとDさんが遺留分を放棄する旨の許可申請してもらいましょう。

相続させる旨の遺言で財産を移転させる

次に、Bさんに全ての相続財産を相続させるという遺言を作成します。ただ、後々からもめ事にならないように、財産は可能なかぎり特定して記載しておくとよいでしょう。

付言事項で説明もしておく

遺言には法律上の効果がある遺言事項の他に、法律上の効果はありませんが、遺言者の思い・希望などを記した付言事項を記載することができます。

この付言事項で、どうしてこのような遺言を遺したか、その趣旨を汲みとって、遺言に従ってもらいたい旨を記しておくとよいでしょう。例えば、以下のような文面です。

「私が死んでもBが生活に困らないよう、私の財産は全てBに相続させることにします。子どもたちはそれぞれ立派に暮らしているので、私の遺産がなくてもしっかりやっていけると信じています。どうか私の思いを尊重して、家族仲良く暮らしていって下さい。」

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